AT車の多段化の傾向 |
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| 昨今のAT車は、多段化の傾向が強くなっていますね。 現に、最近トヨタのCMでクラウンアスリートやマークXが六速云々と宣伝してるのがいい例でしょうね。ってか、どこのメーカーもAT車の多段化を進めているわけなんですが。
んじゃーなんで、AT車の多段化を進めているのかというと・・・
一番の理由は燃費の向上、これに尽きますね。
他にも、スポーティーな走りが実現されるといった、走りの理由もあるんですが、本音を言えば燃費の向上とハッキリと答えてくれるだろうと思いますよ。 現に、多段化により燃費の向上って、どこのメーカーのHP行っても記載されてますので。
んじゃ、何で燃費が伸びるのかというと・・・ 4速AT車と5速MT車のギア比を比べれば分かります。
【参考車両・トヨタカローラ、4速AT】 第1速 2.847 第2速 1.552 第3速 1.000 第4速 0.700
【参考車両・トヨタカローラ、5速MT】 第1速 3.545 第2速 1.904 第3速 1.233 第4速 0.885 第5速 0.725
一瞬見ただけでは、何ら答えは見出せないと思いますが、4速と5速の差は一体なんでしょう? 一速ギアが多いか少ないか、コレだけですよね。
ここに答えがあります。 同じエンジン、ほぼ同じ車両重量で100キロまで加速しようとしましょう。 ギア比を見れば分かりますが、AT車の方は必然的にエンジンを引っぱってしまうっていうことが伺えます。 一速、二速が5MT比べてワイドレシオになってますので、それなりの加速をする際は必然的にアクセルを踏み込んで、引っぱってやらないと加速しません。って言うか、構造上どうしても引っぱってしまうんです。 エンジンは高回転になるほど効率はよくなりますが、燃費は落ちてしまいます。
カローラはファミリーカーなので、トップ、オーバートップのギア比についてはあまり言及しませんが、高速域ついても、5MTの方が大体はワイドレシオ設定になりますんで、燃費はATより向上します。 カローラの5MTは、オーバトップギアのギア比は、ATの方がワイドレシオですが、燃費は5MTの方が上です。 なぜなら、たとえワイドレシオであっても、AT車はトルコンを使わざるを得ないので、そこでどうしてもロスが出てしまいます。よって、そのロスが燃費に影響しているので、たとえ5MTよりワイドレシオであろうが燃費は劣ってしまうんです。
話が脱線しました。 で、燃費が向上するというのは昔から分かってはいたんですが、昔のトルコンはロスが大きく、メーカーからしたら、多段化してもロスが大きくなるだけだったので、4速ATがAT車の主流となっていきました。 しかし、トルコンの技術も大幅に進歩したため、多段化に踏み切っても大丈夫という水準にまで達したので、昨今のAT多段化が始まったわけです。
それに、最近は高級車にも走りを重視する傾向が見られますので、多段ATで、マニュアルモードなどを設定するとよりスポーティーナ走りが実現できます。ミニバンにも走りを求める時代ですので、当然の流れですね。ある意味、忘れかけられていた、車への走りの精神が復活したのかもしれません。 個人的にはMT車の復権が無い限り、断言できませんが(汗)
といっても、AT車は続々とCVTへと移っていますね。 特に、日産はCVTに自信があるようで、ファミリータイプの車にも積極的にCVTを採用しています。 他のメーカーもCVTを採用している車はありますが、ラインナップの数では日産が世界一ではないでしょうか? 日産が始めて開発した、トロイダル方式のCVTでは無いようですが、燃費の向上に貢献しているようですね。
そのトロイダル方式のCVTなんですが、セドリック、グロリアに採用されて話題になりましたが、重量がネックになってしまい、小型車には不向きなようですね。 何にせよ、CVTはこれからどんどん進化してくるでしょうね。
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7月17日(月)21:56 | トラックバック(0) | コメント(4) | 日記 | 管理
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